「異性化糖の分類」

 異性化糖は、通称コーンシロップと呼ばれているので、トウモロコシを化学的に糖に変えたもののことを言う。トウモロコシのコーンスターチを原料として作られる高カロリーな甘味料で、アメリカが発祥である。安価に製造できるので、世界中で流通している。

 この異性化糖は、ブドウ糖と果糖の配合率によって細かく分類される。

 清涼飲料水、炭酸飲料、その他、たいていのものにはこの異性化糖が含まれているが、ブトウ糖果糖液糖と果糖ブドウ糖液糖と、順番が逆になっていた場合、そこにはしっかりとした理由がある。ブドウ糖果糖液糖は、果糖の割合が、50%未満のものをさしている。配合率によって、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖、砂糖混合異性化糖などと、表記が変わってくるのだ。
 ブドウ糖と、果糖の混合で作られているこの異性化糖であるが、実際のところ、

 果糖の方が身体にとっては、危険な糖分である。

 ブドウ糖果糖液糖自体、ブドウ糖と果糖が結合していないため、砂糖よりも体内への吸収が早く、例えば、繊維やビタミンを含む果物の自然糖とは違って、化学的に合成されているので不自然に早い吸収がなされてしまうのだ。

 「果糖の危険性」

 異性化糖は、ブトウ糖と果糖を配合して作られるわけだが、科学的に合成されたこれらの糖は、自然の糖のように結合していない。それゆえに、それぞれの経路でダイレクトに体内に吸収される。より問題となるのは、果糖の方だ、果糖の問題点を列記してみる。

 まず科学的に合成された果糖は、インスリンの生成を促さないので、すぐに肝臓で処理されてしまう。その結果、食欲抑制を司るホルモンであるレプチンの生成を低下させてしまう。これは、すなわち、満腹感を覚えにくいということで、炭酸飲料が癖になってしまうのも、この果糖に大きく依っている。中毒性があるのだ。
 次に、果糖は、糖化度の目安がブドウ糖のおよそ10倍近くある。糖化は、AGEsという老化物質を生み出し、体のありとあらゆる場所で病気の発生を促す。
 さらに、果糖は中性脂肪に変わりやすいので、メタボを誘発する。


 これらが、果糖の危険性だ。一日に何本も清涼飲料水を飲むという行為は、このような理由で、軽い人体破壊行為のようなものなので、気を付けたい。