「たんぱく質とは、一体何?」

 身体にとって最も重要な栄養素とは何か?

 それは、たんぱく質である。

 身体の、ほぼありとあらゆるものは、たんぱく質からできている。筋肉、皮膚(コラーゲン)、血液、酵素、ホルモン、抗体、果ては神経伝達物質もすべてたんぱく質である。では、そんな重要なたんぱく質を作っている材料とは、何か?

 それは、アミノ酸である。

 たんぱく質は、必須アミノ酸9種と、非必須アミノ酸11種の20種類のアミノ酸の組み合わせによって、様々な機能を持ったたんぱく質として体内で活躍することになる。その組み合わせの設計図は、大事に大事にDNAに保管されている。それが、すなわち、遺伝子である。遺伝子とは、たんぱく質それぞれの設計図といってもよい。
 遺伝子は、必要に応じて、その情報をRNAに転写され、細胞内のリボソームによって翻訳、合成が行われたんぱく質が製造される。なぜ翻訳するのかというと、DNAとRNAの素材はアミノ酸ではなく四種類の塩基配列によって表現されているからである。つまり、言語が違うので、翻訳が必要となってくるのだ。

 究極的には、生命とは、たんぱく質の遺伝情報を伝え、永遠にそのサイクルを続けていくための細胞の記憶のようなものだ。

 だから、たんぱく質という栄養を摂取しなければ、あらゆる生命は、その生命活動を維持できない。日々、必ず一定量を消費するのが、たんぱく質なのだ。もし、摂取するたんぱく質が、必要に満たないと、どうなるか?

 体は、自らを犠牲にして、必要を補う。つまり、身体を構成しているたんぱく質を分解して、不足分を補おうとするのだ。

 だから、良質なたんぱく質は、炭水化物(糖質)よりも、重要だといえる。経口摂取されたたんぱく質は、胃から小腸にかけて分解酵素によりアミノ酸という部品に細かく分解されていく。そして、小腸から吸収され、最終的に全身の細胞にプールされていく。そこで、それぞれの場所で、必要なたんぱく質が、製造されることになるわけだ。

「ラクトフェリンとたんぱく質」

 さて、ラクトフェリンもたんぱく質であるから、その設計図は、DNAの中に遺伝子として格納されている。ヒトラクトフェリンでは、692個のアミノ酸の組み合わせによって作られる多機能性たんぱく質だ。
 このラクトフェリンというたんぱく質の目的は何だろう。

 それは、体を守ること。あるときは、敵(細菌やウイルス)を排除するために働き、あるときは、有害物質を排除するために働き、あるときは、重要な栄養素、鉄の輸送体となって働く。

 ただのたんぱく質ではない、それが、ラクトフェリンという多機能性タンパク質なのだ。
 ラクトフェリンを経口摂取すると、当然、たんぱく質であるから、分解されてしまう。が、胃でペプシン酵素によって分解されたラクトフェリンは、ラクトフェリシンというペプチド(アミノ酸配列が50以下のものを、一般的にペプチドと呼ぶ)になって、機能するし、もし経口摂取したラクトフェリンを腸まで届けたければ、腸溶錠という形で、ラクトフェリンを摂取すればよい。
 細胞も老化する。それは、すなわち、ラクトフェリンのような素晴らしいたんぱく質を作る能力も衰えてくることを意味する。だから、健康を維持するために、日々の食生活の中に、ラクトフェリンを摂取する習慣をつけることで、意識して体をいたわることができるはずである。

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